多汗症の治療内容と口コミ!自分でもできる対策はこれ!

汗かき・多汗症の治療内容とその口コミや、自分でもできる汗対策、汗についての情報を発信しています。

多汗症を治したい!治療の種類を知る

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多量の汗に悩まされる『多汗症』。

季節や気温、環境に関係なく汗が流れ落ちるので、
毎日の生活に苦痛を感じてしまいますよね。

 

多汗症の改善方法は複数の選択肢がありますが
市販のサプリメントや汗対策グッズを使っても
楽にならなかった場合、

次に考えるのは専門の医療機関での治療ですよね。

takan-ase-taisaku.hatenablog.com

 

 でも、多汗症の治療ってどんなことをするの?
と言う疑問や不安もあるのではないでしょうか。

 

医療機関での治療も、様々な治療方法があって
貴方の症状に合わせて、専門のドクターが効果的な
治療方法を決めてくれます。

 

今回は、多汗症の治療方法の種類についてご紹介していきますので
こんな治療方法があるんだ、と知っていただければと思います。

どんな治療方法があるか知る事で、
疑問や不安を少しでも取り除けるかも知れませんし、
実際に専門医を受診する際にも基礎知識として知って置くと
ドクターとのやり取りがスムーズになります。

 

多汗症の治療の種類はどんなもの?

 

多汗症の症状は、
多量の汗をかいてしまい生活に使用が生じてしまう事。

 

そして、多汗症と言っても複数の症状があって
症状によって病名も違います。

多汗症、汗をかく場所はどこ?部位別の症状と病名

 

 複数の症状があるように、治療の種類も複数あり
症状に合わせた治療を受けることが出来ます。

塗る治療:塩化アルミニウム外用治療

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多汗症の治療としては、定番で初歩的な治療方法です。


患部に塩化アルミニウム溶液を塗布して
汗管を塞いで発汗を抑える治療方法です。

 

手掌・足蹠・腋窩多汗症に効果があると言われていますが
効果は一時的なものなので、断続的な治療が必要になります。

 

皮膚が弱い場合は、痒みなどの皮膚炎が起こる事があります。

 

塩化アルミニウム溶液の塗布では効果が弱い場合などは
『閉鎖密閉療法』として、手足の患部に手袋や靴下を着用し
塩化アルミニウムを染み込ませ、上からビニール製の手袋
などを被せて密閉させる方法をとる事も有ります。

 

電気治療:イオントフォレーシス治療

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保険適用で、手掌・足蹠多汗症に有効とされている治療法です。
塩化アルミニウム外用療法で肌荒れなどの副作用を
起こした場合にもこの治療法が用いられる事があります。

 

手や足の患部を水道水に浸して、10~20㎃のごく弱い電流を流し
水素イオンを発生させ、汗管に作用させることで汗を作らせなくします。

 

1回で30分程度の通電を行い、10回程度で汗の量が減ってくると言われます。
効果を持続させるためには、週に1~2回通院します。

 

通院が難しい場合には、在宅でも同様の治療ができる
米国製の機器、『ドライオニック』を使用して
ドクターの指示のもとで在宅治療をする事もあります。

 

イオントフォレーシス治療は、妊婦やペースメーカーを
している方は行う事ができません。

 

 

注射:ボツリヌス毒素局注治療

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主に脇の多汗症腋窩多汗症)の治療に使われています。
また、塩化アルミニウム外用治療やイオントフォレーシス治療で
効果が表れない場合にも検討される治療法です。

 

ボツリヌストキシンという毒素の入った薬液を
患部に注入することで、交感神経をブロックして
汗腺の働きを一時的に抑えます。

施術時間は10分~20分程度と短時間で行うことができ
効果は数か月~1年程度とされています。

 

原発性・腋窩多汗症』(他の病気が原因ではない脇の多汗症)は
重症度が高いとされ、保険適用されます。

その他の部位には保険診療とされないので、
数万円~の高額な医療費が必要となります。

 

手術:胸腔鏡下交感神経遮断手術(ETS)

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 手掌多汗症に効果的といわれる手術で、
現在、手掌多汗症の最終的治療法とされています。

手の他に、顔や脇の多汗症治療にも使用されていますが
保険適用は手掌多汗症のみです。

 

手術は、全身麻酔をして脇の下の皮膚を3~4mm切開し
内視鏡を使い胸部の交感神経を遮断(切断)します。
手術の痕も目立たず、効果は半永久的とされています。

 

手術の所要時間は45分程度と短く(麻酔準備や覚醒までの時間は除いて)
日帰り手術も可能です。

 

この手術では、高い確率で『代償性発汗』が起こり、
他の部位(特に胸や胴、大腿部)に汗をかくようになります。

代償性発汗の程度には個人差があり、
普通の汗の量より少し汗が多い程度や、
タオルで拭き取る必要がある程度、
汗が流れ落ちてとても気になるなど様々です。

しかし、術後に強い代償性発汗で新たな悩みを抱え、手術を後悔する方も存在します。

副作用として、代償性発汗が起こることを
しっかりと理解した上で、手術する必要があります。

 

代償性発汗を防ぐ手術法

  1. 交感神経は背骨の近くの左右にあります。
    内視鏡手術で交感神経を左右共に切断してしまうのではなく
    片側のみを切除し、夏の暑い時期を越して代償性発汗に耐えられる
    と言う患者のみに、もう片側の交感神経を切断する方法もあります。
  2. 交感神経の切断範囲を少なくして、代償性発汗の程度を抑える方法もあります。
  3. 交感神経を遮断するのではなく、5mmのチタンクリップで
    交感神経を挟むことで遮断します。
    代償性発汗が強く出た場合などは、再手術によって
    クリップを外して回復を目指すことができます。
    (交感神経の切断はしないので、多汗症が再発する可能性は高くなります。)

 

飲み薬:内服療法

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他の治療方法と併用し、内服薬で抗コリン剤が使用されています。

 

抗コリン剤は、汗腺へ発汗指令を出す交感神経の伝達物質である
アセチルコリンの分泌を抑制し、発汗を抑える効果があります。

 

抗コリン剤は副交感神経にも作用するので、
個人差はありますが、副作用として
口内の乾燥、目の乾き、尿の出が少なくなる、眠気、便秘などの
症状があります。
(体内の水分を減らすと思ってください。)

 

抗コリン剤は、断続的に内服するのではなく
ここ一番、という予定に合わせてのピンポイントでの
使用を推奨するドクターが多いようです。
大切な会議の前や、発表会などの確実に汗を止めたい!という予定の
1時間ほど前に服用することで発汗を抑えることが出来ます。

 

抗コリン剤の内服薬は数種類あり、
処方される薬によって効き目にも差があります。
処方される際には、効果の強さと副作用の程度を確認しておきましょう。

 

 

まとめ

多汗症の改善・対策として行われている
主な治療の種類をご紹介しました。

 

保険が適量される治療・適用されない治療があり、
其々の治療法にメリットとデメリットがありますね。

薬の効き具合も副作用の出方にも、個人差があるので
ドクターとしっかり相談をしながら治療していく事が
大切です。

 

最終的な治療方針は、専門のドクターが
貴方の症状に合った最適・最善の方法を決定してくれますが
もしも、「こんな治療法がしてみたい」と言う希望があれば
担当のドクターに相談してみましょう。

 多汗症で日々つらい思いをしている患者さんが、納得して
治療をすることで精神的にも安堵感が生まれ、
良い結果にも繋がりやすくなるのではないでしょうか。